注文住宅購入講座

ヨーロッパの住居から教わるすっきりしたエントランスの考え方

はじめに

日本の新築住宅や新築マンションのほとんどは、「気密性」、「断熱性」そして「耐震性」に優れています。

構造や設備の観点から、日本の風土にみあった快適な生活を営めるよう細部に渡って考慮された設計や施工がされています。

ただ、デザインの観点から見てみると、日本の住宅はヨーロッパの住居に比べて、総合的なインテリア・コーディネートがされず、ごちゃごちゃとモノが多く、センスの乏しい空間となってしまう例が多々あるのが現状です。

日本の住宅環境の中に、ヨーロッパのインテリア・センスや考え方を上手取り入れて、いかに快適な空間を作り上げていけるのか、何回かにかけて住宅の各々のスペースを例に取りながら考えていきましょう。

今回はエントランス(玄関)について考察します。

エントランス(玄関)の重要性

普段何気なく道を歩いている際にふと見上げた建物の外観から、

「この家は素敵な雰囲気を持っている家だ。」

「とてもおしゃれな家だ。」

また、

「落ち着いた感じのいい家だ。」

等、感じることはないでしょうか。

もちろん、外観からだけではその家のインテリアの具体的な感じを把握することはできません。

しかし、家の中に入らなくてもその家の雰囲気を簡単に想像できるのが『エントランス(玄関)』です。

みなさんは、友人や知人の家に訪問する際に、エントランスの様相からその家のイメージを想像してしまうことはないでしょか。

エントランスに沢山のものが散乱していれば、「家の中もモノに溢れているのでは?」とか、掃除が行き届いていないエントランスであれば、「家の中もあまり掃除していないのでは?」、反対に、おしゃれでスッキリしたエントランスであれば、「家の中もきっと素敵なのでは?」と想像することはよくあります。

言うまでもなく、エントランスは住居の『顔』。

他人が抱くその家のイメージはエントランスで決まってしまう、と言っても過言ではありません。

また、家に戻ってきたときに家族や同居者が出迎えてくれるのがエントランスであり、単身者ならば外の世界から自分の空間に入るターニングポイントとなる大事な空間です。

居間やキッチン、トイレやお風呂空間、またそれぞれの部屋は、用途や各場所のイメージを変えるためのリフォームをすることは容易ですが、エントランスのリフォームに関しては、なかなか簡単ではなく頻繁に行えないのが現状です。

エントランスは単に外と内を繋ぐ場所ではありません。

その家のイメージを代弁する大切な空間なのです。

新しい家づくりを考える際には、エントランスのデザインはいかに重要であることを把握し、満足のいくまでこだわってみることをおすすめします。

ヨーロッパの住居のエントランスについて

日本は家に入るときに靴を脱ぐ国、それに比べて海外の住宅、特に欧米の住宅では家の中でも靴を履いて過ごす、ということは一般的に知られている事象です。

確かに、日本の家庭では100%に近く土足禁止です。

しかし、海外(欧米)の住宅に関しては、本当に100%土足かというと実際はそうでもありません。

一日中履いていた靴を脱いで家の中ではリラックスしたい、という生理的な要望、また、外の汚れを家の中に持ち込みたくない、という衛生的な理由からも、靴を脱いでスリッパに履き替え、家の中で過ごす欧米の家庭も近年多く見られます。

しかし、一戸建て住宅にしてもマンションにしても建物の構造上、ヨーロッパの住居には日本の住宅のエントランスの靴を脱ぐ空間の三和土(タタキ)のような場所は皆無で、外と内との段差のない構成となっているところがほとんどです。

靴を放置できる三和土が存在しないので、靴を脱がないで家に入る人はともかく、エントランスで靴を脱ぐ人は、脱いだ後すぐに靴を靴箱に収納するのが普通です。

また、自分や家族が住む住宅の入り口であり、友人・知人を迎えるエントランスには、生活を想像させるものはほとんど置かず、絵画や彫刻、植栽など、家の雰囲気やイメージを掻き立ててくれるものをセンスよく配置する家庭が非常に多いのも特徴です。

 

ヨーロッパと言っても東西南北、気候も様式も異なります。

例えば、北欧の住宅では、断熱性の高さを保つことのできる重厚な無垢材が玄関ドアに用いられるケースが多いのですが、 その重厚さを軽く見せるために赤色などのポップな色を塗装した玄関ドアを使用する等、 無機質な建物の様相とその家のイメージカラーとの絶妙なコンビネーションで家のスタイルをうまく反映したエントランスを持っている住居も多いです。

また、地中海ゾーンの温かい地方の国では、外観のホワイト、オフホワイトの様相をエントランスに取り入れながら、外でもなく内でもない曖昧なパブリック空間としてのエントランスを作り上げている例もよくあります。

ヨーロッパのエントランスは簡易な応接空間とも言えます。

「こんなエントランスで迎えてくれる家の中はどんな感じなのだろうか。」

「どんな素敵な生活をしているのだろうか。」

とイメージを膨らませてくれる空間がヨーロッパの住宅のエントランスなのです。

具体的なイメージづくり

家のイメージはエントランス次第です。

良いイメージを与え、家に入った時にホッとできるようなエントランスづくりにはどのようなことを具体的に心掛けるべきなのか、いくつかのポイントをご紹介します。

 

まず始めのポイントは、『ものをなるべく置かないこと』です。

ヨーロッパの住宅エントランスがスッキリ見えるのは、置かれているモノの数が非常に少ないためです。

そのため、使用しない靴やその他のモノを簡単にすぐしまうことのできるスペースを設けることが重要です。

モノが少ないと寂しく冷たい感じの空間になってしまう、と想われる方もいらっしゃるかもしれません。

ここで、少ないモノで温かい空間を作り出すのには『色彩』や『照明』を利用し、上手に配置する必要があります。

これが第二のポイントです。

以前、新しい住居を作るにあたってインテリアスタイルを統一することの大切さをお話ししました。

住居の顔であるエントランスは、家そのものやそこに住んでいる人のスタイルを凝縮して作り上げられるべき空間です。

インテリア全体のイメージカラーをエントランスにも採用するなど、家との一体感を見出すデザインをおすすめします。

三番目のポイントは、『自然の取り込みを心掛ける』ことです。

外から内へ、内から外へのターニングポイントとなるエントランスには、自然の持つポジティブなエネルギーを取り入れたいものです。

自然光を取り入れられる空間構成ならば多いにそれを生かし、四季を感じさせる植栽を配置するのも良いでしょう。

狭い空間であっても、季節ごとの小さな草花をおしゃれに飾るなど、自然を取り込むことによって、そのエントランスを通り過ぎる人たちに時間の移り変わりを感じさせ、有機的な空間に仕上がります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

近年では、特にヨーロッパの都市部に至っては、小さな間取りのマンションや極小住宅が増え、住宅事情は日本とさほど変わりません。

ヨーロッパの家庭を訪問すると、由緒ある大きな住宅の荘厳としたエントランス空間はもちろんですが、小さな住宅の小さなエントランスにもそれぞれの家の雰囲気を上手く醸し出す工夫が随所にされ、それぞれの家庭のイメージが反映されているのを目にすることが多く、その高いデザイン性に常に感心させられます。

明るく開放的ですっきりしたエントランスはそれだけで気持ちのいいものです。

住んでいる人にとっても、その家を訪問するお客さんにとっても、そこを通るだけで良いイメージを与え明るい気持ちにさせてくれるエントランスを作り上げたいものです。

ヨーロッパのエントランスに対する考え方が、日本の住宅の空間づくりのヒントになれば幸いです。

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