はじめに
家を建てるきっかけは結婚、こどもの誕生など色々あります。
特に子育て時期に家を新築することが多いです。
子育て時期に建てる家は、家事と子育てを効率的にこなせ、家族のコミュニケーションがうまくいくように間取りを考えます。
しかし子供が家にいるのは20年ほどで、子供が巣立ったあと20〜30年ほどは夫婦だけで住むことになります。
家を建てる際はそんな将来まで見据えて建てることをおすすめします。
だからといって高齢者用住宅や老人ホームのような作りを目指せと言うわけではありません。
ちょっとしたことを工夫することにより、子育て時期にも便利に使え、年を取った際も安全と一石二鳥になります。
今回はその工夫について説明します。
将来の手摺をつけられるように。
ここでおすすめするのは、将来手摺を取り付けるだけにするために、廊下と玄関の壁の中に下地材を予め入れておくことです。
手摺の高さ、場所はだいたい決まってきます。
少し足が悪くなったり、腰痛持ちになったことを想像して、段差がある箇所の壁に下地を入れるのが基本です。
壁の中に手すりの下地材となる木材を入れておくだけなので、追加額は大きくなりません。
手摺が必要になったときに、手摺をかってきてネジで固定するだけなのでDIYでも可能です。
もし何もしていなかったら、壁を外して下地材を入れて、また壁を戻して壁紙を貼ることになるのでお金と時間ががかかります。
下地材があることは、子育て時期にも役に立ちます。
特に玄関はフックを下地材に向けてネジで打ち込めば、簡単なコートがけにもなりますし
絵をかけて飾ることだってできます。
家具屋さんで買ってきたお気に入りの棚を取り付けるのもいいでしょう。
扉は引戸に
部屋の扉はなるべく引戸にしておきましょう。
開き戸と比べて引戸は開閉の場所がいらないので、空間を広く使うことができます。
特に引戸でも、壁の中に扉が収納される引込戸にしておくと見た目も美しくなります。
将来のために引戸を採用しておく理由は、年を取ると今のように体を動かすことが難しくなってきます。
開き戸の動作である『レバーハンドルを押しながら、向こうに押して開く』ということは健康であれば難なくできることですが、腕が動きにくくなったり車椅子になったリした場合は人の助けが必要になってしまいます。
その点、引戸は車椅子でも開けやすいですし、少しの力で開けることができます。
閉まる場合も最初だけ力をかけてあげれば、自動でゆっくりと閉まる機構もあります。
トイレの工夫
トイレの工夫は、扉の開く向き、 手すりの下地材、手洗いの場所の3点です。
まずはじめに 扉の開く向きですが外開きにしましょう。
トイレの立ち座りや温度差によって血圧の変動が起き、トイレ内で倒れることがあります。
家族が気付いてトイレから助け出そうとする際にトイレの扉が内開きだと倒れている人に当たってしまい開きません。
そのため人命救助に必要な大切な時間を失う羽目になってしまいます。
ちなみにデパートのトイレで内開きになっているものが多いですが、公衆トイレの場合は個室の上部が開放されているのでいざというときに上の隙間から中に入ることができるので問題ありません。
2つ目は手すりの下地材です。
年を取るとトイレの立ち座りは体力的にきつくなります。
便器の横にL型の手すりがあると立ち座りが楽にできます。
ただ若いうちは必要ありませんので最初は壁の中にL型手摺用の下地材をいれておいてください。
3つ目は手洗いの場所です。
トイレ一体型の手洗いもありますが、トイレの横か、トイレの外に手洗いを設けましょう。
トイレ一体型の手洗いは トイレの故障につながるため石鹸が使用できません。
トイレ後にしっかりと手を洗えないことはよくないですし、少し高い位置に手洗いがあるので年を取ったときは使いにくくなります。
子育て時期にも手洗いはメリットがあります。
トイレ一体型の手洗いだと高いので子供が一人で手が届きません。
踏み台を置くにしても壁とトイレの隙間だと狭いので危険です。
手洗い器を別においてあげることで子供に手洗いの習慣が身に付きます。
脱衣室は広めにとる
脱衣室は広めにとりましょう。
家庭内事故の多くはお風呂で起きています。
着替えをするときの転倒、 温度差による体への負担の危険があります。
脱衣室を広くとることで椅子やベンチが置けます。
腰掛けて着替えをしたりお風呂上がりに一服することが可能です。
広い脱衣スペースは子育て時期にも活躍します。
ベンチの上に子供を立たせて体を拭いてあげたり、
お風呂上がりにベンチの上に親が座り耳掃除をしてあげたりすることが可能です。
浴室、キッチン、洗面は、好きなものを。
最後に浴室、キッチン、洗面の選び方ですが建てる際には好きなものを選べば良いです。
なぜかというと浴室、キッチン、洗面などの設備は耐久年数が10年から30年です。
そのようなサポート機能が付いている設備を選ぶ頃には ちょうどリフォームの時期となります。
毎日使う設備なので建てる際には好きなものを選んだほうが楽しく過ごせます。
まとめ
いかがでしたか。
注文住宅を建てるのであれば将来のことを見据えてお金をかけず、少しの工夫で過ごしやすくなる家を考えてみることをおすすめします。ぜひ参考にしてみてください。
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