はじめに
全期間固定金利でありながら、近年の経済の状況によって0.9%(2016年8月の最低金利)にまで金利が下落したフラット35。
またとない契約のチャンスが今なのですが、そんなフラット35にはさらにお得に、つまり低い金利で利用する方法があることは、あまり知られていません。今回は、フラット35をさらにお得に利用する3つの方法を解説いたします!
方法①頭金を10%以上用意する
冒頭で現在のフラット35の最低金利は0.9%だと述べましたが、実はこれ、①の方法を実行した場合の金利なのです。
というのも、フラット35の金利は、融資率の割合によって2段階に分かれています。
- 融資率が90%超:1.34%~2.01%
- 融資率が90%以下:0.90%~1.57%
融資率とは、住宅取得金額に占めるローン借入額の割合のことを指します。
つまり頭金を10%以上用意していれば、有利な金利で契約することができるということです。
頭金10%というと、土地建物の合計金額が4000万円なら400万円になります。
がんばって用意できない金額ではありませんね。
借入額が少ないほど利息負担も軽減されるので、一石二鳥です。
方法②借入期間を20年以内にする
さらに、借入期間を短くすることで、フラット35の金利は低くなります。
フラット35では、借入期間によって3段階の金利が用意されています。融資率が90%以下の場合、
- 借入期間が20年以下:0.83%~1.50%
- 借入期間が21年以上35年以下:0.90%~1.57%
- 借入期間が36年以上50年以下:1.44%~1.94%
それぞれ「フラット20」「フラット35」「フラット50」と呼ばれています。
最低金利だけを見てみても、借入期間が21年か20年かの違いで0.07%の金利差が生じています。
0.07%を侮ってはいけません。
2000万円を上記20年間と21年間の元利均等返済で契約した場合、総返済額には約24万円の差が発生します。
借入期間が1年短くなったことを差し引いても、これは大きな差だと言って良いでしょう。
借入期間が36年以上になると、35年とは0.54%も差が開いて1.44%になります。
なるべくなら、35年以下で借入れたいところですね。
方法③より良い住宅を取得する
フラット35は一般の住宅よりも良質な住宅でなければ契約できません。
しかし、フラット35の条件よりもさらに厳しい条件を満たした、さらに良質な住宅には、さらに有利な金利が適用されます。
これを「フラット35S」と呼びます。
フラット35Sには「金利Aプラン」と「金利Bプラン」があり、金利Aプランを適用するには、以下の建築基準のうち1つ以上を満たさなければなりません。
- 認定低炭素住宅であるまたはトップランナー基準に適合しているなど、省エネルギー性が高い。
- 耐震等級3に適合しており、耐震性が高い。
- 高齢者配慮対策等級4以上で、バリアフリー性が高い。
- 長期優良住宅に認定され、耐久性・可変性が高い。
なお、金利Bプランの適合基準は、金利Aプランの基準をやや緩めたものとなります。
これらの基準を満たす住宅を注文するには一般の住宅よりも値が張ることになりますが、金利Aプランでは当初10年間、Bプランでは当初5年間、ローン金利が0.3%マイナスされるので、借入総額によってはプラスになる可能性があります。
また、省エネルギー性能が高い住宅では光熱費が抑えられ、耐久性・可変性が高い住宅では将来のリフォーム費用が抑えられます。
長い目で見ると、十分にお釣りがでることがお分かりになりますでしょうか。
なお、今回ご紹介した①~③の方法は、すべて同時に実行することができます。
すなわち、頭金が10%以上あり、借入期間が20年以下で、厳しい基準を満たせば、3重にお得なローンが組めるということです。
まとめ
- フラット35は頭金が10%以上あると、金利が低くなる。
- フラット35は借入期間が20年以下だと、金利が低くなる。(フラット20)
- フラット35はより厳しい建築基準を満たす住宅だと、当初10年間の金利が低くなる。(フラット35S)
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