目次
私の家を探すきっかけ
私が注文住宅を建てたのは、夫婦共々29歳の時でした。
きっかけは、
「結婚して住んでいたアパートの家賃を払い続けても、自分のものにならない」
という事実を
「もったいない」
と夫婦二人で感じたからです。
共働きで金銭的に余裕があり、まだ子供もいなかったので、アパートの更新時期が来る前に、「家を探そうか…」となり、住みたい場所を探し始めました。
道のりはなかなか難しい
最初はチラシに目を通し、不動産の掲示板を見る程度でしたが、現実的に35年ローン組むとなると、「私たちその時、何歳?」という考えになり、「退職金をローン返済には使いたくないよね」という思いから、「早く建てよう!」と決意。
本格的に探し始めました。
大手ではありませんが、地元ではわりと名の知れた不動産を何件かまわり、希望する場所の建売住宅を見ました。
いくつか見るうちに、「一生に一度のものだし注文住宅にしたいよね」と欲がでてきて、今度は土地探しを始めました。
ですが、最後に尋ねた不動産が、かなり強引なセールスで非常に困惑。
「今この土地を決めるなら、200万安くなるけど、どうする?」とか「ここは他にも欲しがっている人がいるから、」など、目の前で他の客に電話をされ、不信感と不快感を募らせました。
人間不信に陥りそうになり、「もう、やめようか…」と本気であきらめかけた時、友人のお兄さんが不動産関係だったことを思い出して、相談に行ったのです。
一緒に考えてくれる人
結果はもちろん、呆れていました。
とてもよく話を聞いてくれ、素人の私達にわからなかったことを丁寧に教えてくださいました。
この出会いをきっかけに、数か月後、私達夫婦はこちらの不動産で土地を探してもらい、そして購入。
そして紹介してくださった建築士の方に、私達の家の図面を書いてもらったのです。
家を建てること
初めての事なので何をどうしたらいいか全くわかりません。
戸惑う私達が最初にするように指示されたことは、希望を書くということでした。
夢を文字にする
夫婦それぞれの希望を紙に書き出し、建築士の方に見せてと言われたのです。
図々しく何個も書きました。書かれた希望を建築士の方が組み込んでくれた図面を確認し、それを見ながらまた相談。
新たに図面に手を加えるという行為を数回繰り返しました。
もちろん、すべてが通ったわけではありません。
私の希望の螺旋階段は予算の問題とスペースを無駄に多くとるという点で却下になりました。
でも、完成した家の二階へと上がる階段は、螺旋の様にぐるりと回る形になっていました。
本物とは違うけれど、似た雰囲気に作っていただけたのです。
私の希望
「二階にリビングとキッチン!」これは私の希望でした。
キッチンの色は赤と昔から決めていましたが、「真っ赤だと飽きてしまうかもしれない」と言われ、光沢のない優しい朱色のキッチンになりました。
キッチン周りの白いタイルには、ポイントとなるように真っ赤なタイルが等間隔ではめ込まれていて、おしゃれな仕上がりとなっていました。
そして、とても感動したのが両面開きの食器棚です。
家具屋でも私は見たことがありません。
本当に初めて目にしました。
キッチンと同じ朱色でそろえてあり、両面なので裏も表も綺麗で、キッチンとダイニングを仕切る壁のように取り付けてあります。
下段は食品庫、天井から吊り下げられた上段は食器棚となっていました。
真ん中は空洞ですので、ちょっとしたカウンターのような雰囲気です。
家が完成した後、三人掛けでキッチンと似た色合いの朱色のソファを購入しました。とても満足しています。
完成後に住んでみてとてもよかったなと思う点は、ダイニングテーブルを置く予定だったところのコンセントの位置です。
ダイニングテーブルのところだけコンセントの位置を高く作ってもらいました。
これは、ホットプレートなどテーブルの上で機械を使うときにとても便利で重宝しています。
夫の希望
「リビングで映画を見たい!」
これが夫の希望でした。
この希望にも建築士の方はよく相談に乗ってくださり、最終的には壁に映画をうつして見るという方法がとられました。
凹凸の少ない白い壁紙であれば、スクリーンはいらないとのことで、我が家の北側には大きな白い壁があります。
この壁いっぱいに映画を映して見ることができるので、とても迫力満点です。
和室を作るかどうか
その必要性にすごく悩みました。
正直、畳は定期的な交換が必要になりますし、維持するのに費用が掛かります。
「絶対にないと困るもの、という認識ではなかったので、なくてもいいかな」
というのが私達の考えでした。
ですが、実際にいくつか手がけた和室を見せていただき、すぐに心変わり。
青を主とした和室は、インパクトもありとても素敵な仕上がりでした。
あずき色の和室
こうして完成した我が家の和室は一階にあります。
4.5畳というとても小さな和室ですが、壁紙は和紙のような感触で少しざらつきのあるあずき色で統一されています。
畳はビニール製のものでできていてお手入れも簡単。
色はグレーです。
天井はベージュ色です。
実はクローゼットもあり、開けると押入れになっていて二段に区切られています。
二か所ある窓には障子はなく、和紙のような素材でできた蛇腹織の薄ピンク色のロールカーテンがついています。
洋風和室とでもいえばいいのでしょうか?
最初は驚きましたが、今はとても気に入っています。
広い寝室と広いトイレ
同じ一階には、寝室があります。
とても広い部屋でダブルベッドが一つしかありませんが二台は入りそうな感じです。
これは、将来子供が生まれたときにベッドの横に二段ベッドが置けるようにと考えてお願いしました。
それから、壁に作り付けのパソコン用のロングテーブルも作っていただきました。
これは夫の希望でしたが、仕事をするのにとても役立っています。
私の希望で作ってもらったのは、広いトイレでして、普通サイズの2.5倍はありそうです。
そこに化粧棚も作ってもらったので、朝の支度はこちらでできます。
「どうしてトイレを広くしたの?」とよく聞かれますが、外国映画に出てくるような雰囲気に憧れていたからです。
収納を増やすという手もありましたが、これから長く住む家ですので、機能的ばかりではつまらないかなと思い、私の希望を優先させました。
真っ黒い外壁
「家を何色に仕上げるか?」こちらもすごく悩みました。
建築士の方といろいろな色を検討した結果、「思い切って黒にしよう!」ということになりました。
今はちらほらと黒い家を見かけるようになりましたが、当時私達が建てた頃はまだ黒い家はありませんでした。
建築士の方も「初めての試みです!」というぐらいだったので、どんな家になるか本当に楽しみでした。
最終的に、家の外壁は黒色になり、一部分だけ銀色のガルバニウムで完成しました。
もちろん、玄関は赤色で、扉を開くと一階の天井は一面黒い壁紙です。
階段を上がるとテーマカラーは赤色に変わるので、我が家は黒と赤でできています。
初めて来るお客様は、いつも驚いています。
数年が経過して
この家に住んでいて、今思うことは、あの時、流されて契約しなくて本当に良かったなということです。
そのおかげで、信頼できる人に巡りあえ、相談し、夢を実現することができました。
小さな失敗?
細かいことを言いますと、コンセントの数をもっと増やせばよかったなと思います。
あの時はそれで充分だった出来事が、家族が増えるにつれ、使いたい電気製品も増えました。
そうなるとその時必要でなくでも、予備でコンセントをいくつか作っておけばよかったなと今は思います。
最後に
建築士の人に、「家は二度建てないと本当に満足できない」と言われました。
費用の問題もあるし、「二回なんて絶対に無理!」というのが現実ですが、少しだけその気持ちもわかる気がします。
普通に考えて二回目は無謀な計画なので、一回で満足できるように、今だけではなく数年後を見据えて家を建てる準備ができたらいいですね!
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